2008年11月1日土曜日

保阪正康著「自伝の人間学」読みました

「一ビジネスマンが、定年退職後の人生で自伝や自分史を編もうとすることもあろうが、この出光佐三、松下幸之助を社長と仰いだ社員の自伝こそ読んでみたい。私には、出光興産の社員のほうがはるかに内省的な密度の濃いものになりそうな気がする。ぜひ書きこのしてもらいたいと思うほどだ。」
というくだりが印象に残りました。

2008年10月27日月曜日

東京理科大学専門職大学院MOTシンポ「技術経営の力学」

「技術の目利き」になろう・・いい言葉でしたね。

先端技術+現場改善で「脱」成熟産業へ・・いいコンセプトですね。

2008年10月25日土曜日

山口一男「ダイバーシティ」読みました

やや驚きました。
後半の「ライオンと鼠」の教育劇からは示唆がたくさんありました。

「『自分が悪かった』と誤ることが、日本では当事者たちの感情的な和解を目的とするのに対し、アメリカでは損害の賠償責任を認める行為となる、といった日米の文化的相違(Hiroshi Wagatsuma and Arthur Rosett[1986]"The Implications of Apology: Law and Culture in Japan and United States," Law and Society Review,20:461-498)

「恥には内面的側面と外面的側面がある。内面的側面は、何を恥と感じるかのもととなる道徳が、内面化され、個人の価値観となる場合である」

「彼ら(=チャップリンとジョン)は中学生・高校生を対象とする制御された心理実験によって、自尊心を高められたり低められたりするように条件づけられることで、物質主義的傾向が強まったり弱まったりすることを確かめた」(Chaplin, L. N. and D. R. John[2007]"Growing up in a Material World: Age Differences in Materialism in Children and Adolescents, "Journal of Consumer Research, 34: 480-493)

2008年10月19日日曜日

岩井克人「M&A国富論」読みました

そこで「美人投票」的風土に留意しながらの政策立案です。
国富の観点から良いM&Aと悪いM&Aを峻別し、前者にインセンティブを与えて誘導するというもの。
すばらしいアイデアですね。
ただまあ、肝心要は富山氏(たぶん三品氏も)の主要関心事である経営者能力なのですが。

橋本治「小林秀雄の恵み」読みました

日本人は「空白」を動因とすること、これはもしかしたら河合隼雄先生の「中空構造 日本の深層」と同じ事を焦点にしているかも、と予感しました。
自主独立と互譲互助を核とした人間の成長も、「空白」を埋める動機でと理解できるかも知れない。そういう心象風景から立ち現れてくる「他者」なり「社会」のあり様というものが、日本の独自性といわれるものに投影しているのではないか。「美人投票」的土壌の日本、感染動機の強い日本、「空気を読む」日本・・・。それらに「神の目」「鳥の目」は希薄なのです。

2008年10月18日土曜日

エリヤフ・ゴールドラット「ザ・ゴール」読みました

いまさらという感じで遅いのですが。
題名からして、MBOか何かの話かなと勝手にイメージしていましたが、製造業の、それも本質はトヨタ式生産方式の話だったので驚きました。
「スループット会計」や在庫の話は、田中先生のJコスト論を学んでいたのでスムースに理解できた気がします。
(財務)会計に、既存の概念で言えば「回転(率)」(=時間)の問題をきちんと位置づけることでリアリティに近づくことができるストーリーと理解しました。
訳者あとがきで、著者が日本語版出版を遅らせた理由、すなわち「部分最適が得意な日本にこの全体最適のコンセプトを普及させたら大変なことになる」とのコメントにも感じ入りました。

2008年10月17日金曜日

ロバート・ライシュ「暴走する資本主義」を読みました

宮台真司先生、堀内進之介先生の「近代とはいかなる時代か-ロールズとウォラーステイン-」を聞いた直後だったので、グローバル化についてはほとんど同じ認識の文脈をたどりながら、最後、企業のCSRについては、それを注目すべき現象とした上で、「期待できない」と言明していたのが印象的でした。
宮台・堀内両先生の方が個人の実存へコミットしている度合いが強いので、違った結論になるのだろうと思いました。
さて、「たまたまの偶然で強い立場となった者は弱き者を助けることが義務である」命題を、これからいろいろな角度から考えていきたい、と決意したいです。ライシュの言うとおり、単純に「企業ステーツマン」に戻ろうではつまらないし、説得力もないと思うので。そうです、「再帰性」がキーワードです。

2008年10月15日水曜日

三品和広「戦略不全の因果」読みました

講演と違った印象を持った点。
「事業立地」について、固有の能力が必要であることを強調されていたこと。
仕事、実務の積み重ねではそこに至れないこと。
デルタ地帯のような写真が印象的でした。
俯瞰ということが大事で、だからあっちこっちを「ぷらぷら」することが肝要とのこと。
こうなると経営者の意図的作りこみという論題がクローズアップされてくる。
それは「エリート」選抜というイメージとは違う。
あと、逆三角形の構図も印象に残りました。
しかし、何と言うか、そういう「ある種の快楽」に触れてしまうと、実務が軽く見えてきてしまいます。
いけないことなのでしょうが、・・。

2008年9月23日火曜日

2008年9月18日一橋大学開放講座「戦略不全の因果」神戸大学三品和広教授

三品先生が主張される、経営戦略における「事業立地」選択の重要性については、「経営戦略を問いなおす」(ちくま新書)で知っておりましたが、「戦略不全の因果」(東洋経済新報社)では、そのデータでの裏付けをされたようです。その話だけで終わってしまうと、現場の人的競争力の差異化に日々努力している身としては、いささかげんなりしてしまうのですが。それに続くはずの、経営者の「事業観・世界観」の話も是非聞きたかったです。
一方、別の場で、「ブルーオーシャン戦略」という言葉を耳にしました。事業立地、「転地」の重要性という観点で、同質のものと理解しました(間違っているかもしれませんが)。
以前、水島温夫先生が「レッドオーシャンの元気な魚たち」という演題で講演されていましたが、元気な人もいるでしょうが、疲弊する人も多いのでしょう。何よりも、伸びやかな知性が自覚せぬまま抑制されるような傾向はあると感じます。

恐らく、経営のレベルでの差別化と、現場のレベルでの差別化と、それぞれ固有の位置づけがあるが、今日的には前者の重要性がクローズアップされる状況にある、ということなのでしょう。

2008年9月14日WHO世界自殺予防シンポジウム 緊急報告「自殺実態白書」から見えてきたこと

宮台真司先生は「社会的包摂性」の概念を強調されていました。
日本は共同体内の「同調圧力(ピア・プレッシャー)」が強いと言われています。
同調圧力と包摂性の峻別・整理が必要なのではないかと感じました。
共同体内においては、人事評価を軸にするような「1軸=1価」からいかに離れられるか、が課題でしょうか。

2008年8月4日月曜日

グローバル化の不可避性-ロールズとウォーラーステイン(2008年8月2日)

学んだこと。

・「人は自発的に義務に従い得る」としたカント

・「思考実験を通じて漸進的に正解に近づく」(無知のヴェール)、というのがロールズの「内省的均衡」の考え方

・民主制を合意から切り離しながらも、決定についての批判可能性は開いておくこと

2008/8/4 小池和男著「海外日本企業の人材形成」(東洋経済新報社)

学んだこと。
・企業の中で、最も大事な価値を移転してこそ、海外進出の成功だと言える事。たとえそれが当面の利益を相当程度圧迫することになろうとも、その実行を貫く信念が必要。
・生産技術者と製造技術者の定義は異なる。その答えは現場にはあるが、書物の中には見当たらない。

2008年6月17日火曜日

「思想地図」発刊記念シンポ「公共性とエリート主義」

東浩紀先生がたくさんしゃべる場面をはじめて見ました。
で、感想ですが。
宮台真司先生と東先生の「ズレ」の核心は「宗教」に対する立ち位置の違いではないかと。

人間は変わりうる。そのことに対する信心というか、リアリティの感じ方というか。

東先生から「パートタイム」という、ある面では非常にリアリティのある概念を出していただき、新鮮でありました。
ただ、そのコンセプトに横たわる「立ち位置」というのが、内田樹先生の言葉で言えば、やや「無時間的」ではないかと感じました。

時間が経過すると、人は変わりうる。その可能性の中に「トタリテート」への近接意欲の萌芽もある、という世界観への「コミットメント」の程度の違いがあるのではないか。

身近な人に愛を語る鈴木謙介氏のローカルな振舞いは、ナショナルレベルの例えば税制等を操作的にアーキテクトするエリートの心情や行動と連接しているというリアリティが感じられるかどうか、というのが分岐点ではないかと感じました次第。

2008年6月1日日曜日

冒険王・横尾忠則(世田谷美術館)

「Y字路」のモチーフにはまいりましたね。
右に行くか、左に行くか。
それぞれ薄ぼんやりとした情報しか見えない。
どちらを選択すべきか。
どちらも魅惑的に見え、どちらも危険に見える。
正解は無い。
人生はこのような状況ばかりですなあ。

2008年5月31日土曜日

人はいつか死ぬ(退職する)、いわんや設備おや

2011年3月期から資産除去費用の引当計上が義務付けられるという。
2001年(だったかな)からの退職給付会計導入で実務に腐心した経験のある私にはある感慨が生まれた。
「人はいつか死ぬ(退職する)、いわんや設備おや」
設備の方が寿命が長い場合もあるかもしれないが・・。
発電設備や石油精製設備の寿命認識というのは、成熟社会の認識熟成の果実の一つではなかろうか。
退職金と土壌汚染除去費用のアナロジーは何か考えられるだろうか・・。
「長い間のおつとめごくろうさまでした。さようなら」

慶応義塾福澤研究センター開設25年記念講演会

・「政権」と「治権」の概念の分離。国防、外交等の国の役割機能と、教育、道路等の地方の役割機能を分けて考えること。

・「私徳」「公徳」「私智」「公智」の分類と、徳より智、私徳より公徳、私智より公智、という順序付け。一身の独立自治のため、現段階の戦術としては「智(インテレクト)」重視。企業実業レベルの言葉では、「ファクトコントロール(事実立脚)」「科学的論理的思考」。ということで勉強しよう。

・「人倫の本体は夫婦なり」「痩我慢の説」には、猪木武徳先生自身も理解の仕方に一定の慎重さを表されていた。そのポイントは、故清水祐三先生の解釈の仕方(=福澤の借金のすすめは艶福のすすめにもつながるのでは?)と通じるものがあるのでは、と感じた。

映画「パーク アンド ラブホテル」とトークショー(熊坂出監督と宮台真司教授)

宮台先生が庶民のレベルで話をしてくれると本当にありがたいです。
リリイ演じる艶子(ばあさん)が3人の若い女性の「心に火をつける」のが主題と喝破していただきました。
トークショーではラスト近くの美香の家族の写真が話題になっていましたが、私が印象に残ったのは、2番目のちはるが演じる女性に関するシーンで、失くしたノートを男の子が持っているのを発見した際の挙動。
彼女はとりかえそうとするそぶりを一切見せず、ノートに書かれていた数字のことを「変な女の所業」と語り、その後ノートを燃やしてしまう。
ああいうのが、おおげさに言えば、人間が成長する瞬間のリアリティと感じました。
ああいう瞬間はいつやってくるかわからない。ただただ成長を自覚的に追求していてもやってこない。
宮台先生が著書(「サイファ」だったか)で言っていた「訪れ」というものなのでしょう。
その後、すぐさまクビを言い渡す艶子もすごいのですが。
彼女はそれから朝の散歩に来なくなるが、ラスト近くになって、今度は旦那と一緒に散歩に現れる。
独りぼっちで「月までの距離」をカウントしていた自分との決別=成長の姿を見せてくれました。

トークショーでリリイの演技の凄さに言及されていたのですが、私自身があまりにも映像にシンクロしていたのでそういう自覚的な捉え方が出来ませんでした。裏を返せば、私のような素人が自覚的に捉えられないところこそが、凄い演技なのだということでしょう。

あと、「願望水準」の話もうれしかったですね。「願望水準と期待水準の乖離」のような話は、やはりそういう概念に自覚的にならないと見えてこない。宮台先生にはこれからも「心に火をつける」をテーマにした話をしていただいたいです。

2008年4月13日日曜日

「自律型人事・賃金制度」(梅本迪夫著、社会経済生産性本部)所感

以前から、「人事は経営のサブシステム」と言いながら、「サブ」のありようというか、従属変数として、「従属」の構造について真正面から言及した著作に出会ったことが無い。
藤本隆宏先生の「組織能力―表の競争力―裏の競争力―収益力」のビジネス構造認識が、賃金のしくみの「年齢給」「能力給」「役割給」「業績給」の選択・組合せ決定にあたって有用なのではないか、と直観した。今後、仮説を発展させていきたい。

2008年4月11日金曜日

ご冥福をお祈り申し上げます(清水佑三先生)

「人事部長からの質問」連載が途切れたこともショックでしたが。
あまりに突然の事に言葉がありません。
「上司のモヤモヤ」は最後の名著なのでしょうか。
大きな道しるべを失いました。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

2008年4月10日木曜日

ものづくり寄席 所感9

2008/1/17 高橋伸夫氏「ライセンス・ビジネスと発明報酬」

高橋先生は藤本先生のコンセプトをどのように受け止めておられるのだろうか。それがほのかにでも感じられると良かったのですが・・。たぶん戦略構築力を鍛える、というフェーズになるのでしょう。お話は私には難しすぎてよく理解できなかったのが残念です。もっと自分を鍛えて成熟した段階で勉強し直したいと思います。あの「虚妄の成果主義」の高橋先生ですから、きっと知財戦略の大切なポイントに言及されているのだと信じます。
後日「経営の再生」(有斐閣)を拝読し、学問の伝統遺産をきちんと継承する姿勢に感銘を受けました。

2008年4月7日月曜日

ものづくり寄席 所感8

2008/1/10 邊見敏江氏「イトーヨーカ堂の経営の特徴と現場事例」

小売業の分野で日本の労働生産性が低いのはなぜなのでしょうか。あまりに高速度のPDCAの原因でよく言及されるのは日本の顧客の特殊性。というか、顧客の性質の歴史というか「できあがりかた」みたいなことですが・・。「もってけドロボー」みたいな会話はかつて米国ではあったのだろうか。顧客というより顧客と小売業主との関係というところですが。宮台真司先生は「生活世界」と「システム世界」という概念を使われますが、当然にビジネスのバリューチェーンへの親和性が高いのはシステム世界のはず。根本問題はそのあたりにあるのではないか。藤本先生が冒頭の講義の中で、たぶん米国在住時の生活者感覚も根拠にしながら(「あんなのがサービスか?」みたいな」)、日米の小売業を同じ土俵で比較することそのものに対する違和感を表現されていたことも引っかかっています。お話については、イトーヨーカ堂のあまりに早い組織能力革新の実態に、ただ頭が下がるばかりでありました。

2008年4月6日日曜日

「組織力の高め方」(水島温夫著、PHP)所感

藤本先生のコンセプトで言えば、組織能力の高め方に関する観点の整理というところ。①場②サークル③テーム④グループの特徴をそれぞれ簡単に言い直すとすれば、「①自発・創発」→「②実行への情熱」→「③実務への翻訳」←「④共同体(理念)へのコミット」ということになると思う。自問自答会というのはまさに①に資するということであろう。本社のファシリテーション機能重視の論点には全く同感。

2008年4月5日土曜日

ものづくり寄席 所感7

2007/12/20 小川紘一「なぜ我が国のエレクトロニクス産業は内弁慶なのか」

藤本先生のコンセプトを基本フレームとしながら、現実の詳細な観察から、「製品アーキテクチャは時間とともにモジュラー型へ向かう」と厳しい見方を示され、唸らされた。では、擦り合わせに強い日本の製造業の先行きはやはり厳しいのか・・。アーキテクチャのみに着目すればその通りなのかも知れない。であるから、肝心要の「設計情報」の創造地点で優位性を生み出し続けなければならない。ではそれを担保するものは何か、と考えると、組織能力を鍛えるところに戻るのだろう。考えてみれば、バリューチェーンの全域を支配しながら組織能力で競争優位に立つというのは、石油の商売で出光佐三店主の意識した姿そのものではないか。日本の国益とか、人間の真に働く姿の追求とか、店主の目線はもっと高いところにあるのではあるが。

2008年4月4日金曜日

ものづくり寄席 所感6

2007/12/6 佐々木久臣氏「完璧品質をつくり続ける生産方式」

海外および日本の体験・実践面から、「①設計品質+②製造品質=経営品質」の基本認識と、①・②の不断の向上こそが品格ある経営への王道と説く。佐々木先生はタグチメソッドとかロバストとかといった言葉は使われなかったが、設計品質重視の姿勢は品質工学の考え方と通低していると感じた。そこが単なるQCDのC<Q至上主義とは異なる。

2008年4月3日木曜日

ものづくり寄席 所感5

2007/11/15 田中正知氏「とんま(豚馬)な話に乗るな」

トヨタのものづくりは会計の世界にも考え方の革新を提起している、という話。単価×数量=金額、が通常思考のディメンジョン。金額×時間=?が革新思考のディメンジョン。?=何と呼ぶか、はともかくとして。とりあえず「面積」というイメージで(「金額」も面積ではあるが・・)理解可能なので、頭の革新になる。ある良き伝統行動の積み重ねが利益を生む、それにきちんとした理屈を付けることもできるということですが、同種の伝統行動風土・蓄積のないような会社では、理屈はわかっても導入は遠い日の夢なのでしょう。

2008年4月1日火曜日

ものづくり寄席 所感4

2007/11/8 稲垣雄史氏「経営が使いこなしたい品質工学」

トレースバック(生産履歴)のその先にあるのがフロンドローディング(設計品質)の考え方。後日、別にお話を聞く機会があり、はじめて勘所が理解できた。タグチメソッドがなぜ米国で受け入れられたか、の仮説だが、「表の競争力」から「裏の競争力」への、日本とは逆向きベクトルの、「頭を使う」やり方が米国人の実存感覚にFITしたからではないか。ノイズやパラメータの特定等、設計の地点でありったけの想像力を使うという知的作業が多くの現場の日本人にはよそよそしく感じられるのではないか。「もっと現場で泥臭く苦労しろ、そこから自分でつかむんだよ」というのが日本流。やや悲しい気もするが、実践(実戦)重視の宮本武蔵(ある意味『モグラ叩き的PDCA』)が、技能重視のスマートな佐々木小次郎に勝つストーリーは、出光佐三氏もコミットしており、私も好きである。問題の一つは、多くの製造現場はお客さんの姿が見えていない、だから不良ゼロの価値が心底から理解できないということであろう。

2008年3月31日月曜日

ものづくり寄席 所感3

2007/11/1 吉川良三氏「サムスン電子成功の秘密とそのビジネスモデル」

衝撃を受けた講義の一つ。経営とはプロセスの管理であるとし、そのプロセスを藤本先生提唱の「裏の競争力」「表の競争力」等のチェーンの総合的視座で捉えようとされている。世界各地域で異なる市場の特質に合わせてチェーンの力点を変えるべきというのが「総合的」の意で、それがすなわち「グローバル」の意でもある。したがって、技術イノベーションやジャストインタイムシステムも全市場で万能という訳でなく、顧客や商品の特質によってはそれを重点施策としないこともあり得るということ。韓国の「恨み」と日本の「怨み」の違いも面白く、著書「神風(しんぱらむ)がわく韓国」も興味深かった。後日、別の機会にサムスンの「新経営」を入手、会長の執念を感じることが出来た。

2008年3月30日日曜日

ものづくり寄席 所感2

2007/10/25 高井紘一朗氏「食品の品質保証とトレーサビリティ」

品質管理<品質保証の概念関係、品質を軸としたサプライチェーンのトレースバック・トレースフォワードの考え方に触れることが出来、私にとっては、ものづくりの基礎を学ぶ意味で「第2回」のテーマ設定として最適でした。アサヒビールの先進事例を教えていただきましたが、やはり食品業界は一番苦労が多いのでしょう。

2008年3月29日土曜日

ものづくり寄席 所感1

2007/10/18藤本隆宏氏「製造業を超えるものづくり」

技術系の位置にいながら哲学の視点を明確に自覚し、表現される。アリストテレスの「質料・形相」から、ものづくりの「設計情報・媒体」の概念発展のお話には感動。また、並居る知識人の方々が、上記はじめ、「裏の競争力」「表の競争力」等のコンセプトに共感され、それを基礎にしながらそれぞれの分野で仮説検証されようとしている、独立独歩でありながらの知的チームワークにも関心することしきりです。藤本先生の仮説の力=リーダーシップが突出しているということでしょう。